Windows 10 Mobileと新しいモバイルデジタルライフ

May, 13

VAIO Phone BizのContinuum機能を試す

Windows 10 Mobileの目玉機能である「Continuum」。これはディスプレイに有線または無線で電話を接続して、PCライクな環境でアプリを利用することが出来る機能です。ローエンドモデルでは利用できない機能ですが、VAIO Phone Bizはこの機能をしっかりとサポートしています。今回は「ScreenBeam Mini2」を使った無線でのContinuumレビューとなります。

ディスプレイと電話を接続する

液晶ディスプレイに繋いだ「ScreenBeam Mini2」にContinuumアプリから接続すると、PCのWindows 10と同じようなデスクトップ画面が表示されます。マウスとキーボードを繋いで利用するのがベストですが、VAIO Phone Biz本体がタッチパッドやキーボードの役割も果たしているため、マウスやキーボードが無くてもContinuumは問題なく利用できます。

ScreenBeam Mini2をHDMIポートに接続。

ScreenBeam Mini2をHDMIポートに接続。

セットアップは画面の指示にしたがって操作するだけです。私の環境では特にこれといった設定をする必要もなく、すんなりと接続が出来ました。

screenshot

ScreenBeam Mini2側にマウスやキーボードを有線接続することも可能なようですが、今回お借りしたものはUSBケーブルのメス側が封鎖されていたので、Bluetoothを使って予めVAIO Phone Bizとペアリングしてみました。

キーボードとマウスを用意すればあたかもPCが動いているかのよう。

キーボードとマウスを用意すればあたかもPCが動いているかのよう。

もちろん本体のみで操作可能。

もちろん本体のみで操作可能。

ContinuumはPC向けのアプリケーションが利用できるわけではなく、あくまでもストアでダウンロードできるアプリが利用できるだけなので注意してください。また、ストアアプリのなかでもContinuum対応のアプリでないといけないという制約もあるので、電話側にインストールしてあるすべてのアプリがContinuumでも使えるということはありません。インターフェースはWindows 10のタブレットモードに近いのですが、画面分割機能は使えないようです。

非対応アプリは暗く表示され、電話側で開くように促されます。

非対応アプリは暗く表示され、電話側で開くように促されます。

Continuum利用中もVAIO Phone Bizを操作することは可能なので、Continuumで動かないアプリを利用したり、電話をかけたりすることは可能です。タッチパッドから離れても、画面内にはContinuum接続中の表示が出ているので、そこからタッチパッドへ戻れるようにもなっています。

作業がしやすくなるContinuum

制約の多いContinuumですが、マウスやキーボードを使って大画面で作業が出来るため、文書や表などがとても作りやすくなります。WordやExcelもPCライクなUIに切り替わるので、あたかもPCを利用しているかのような感覚で仕事ができることでしょう。実際にこの記事も一部をContinuumを利用して執筆しています。参考資料を見るためにEdgeブラウザへ切り替えるのもタスクバーへのワンクリックで行えますし、なによりもウェブサイトがPC表示となるため非常に閲覧がしやすいです。

画面の大きなVAIO Phone Biz単体で編集を行うのも悪くはありませんが、PCライクなインターフェイスでOfficeソフトが利用できることや、Excelにおいては大量のデータをより大きなディスプレイで確認することができることは、大きなメリットであると言えるでしょう。

OfficeがPCのようなインターフェースで使えます。

OfficeがPCのようなインターフェースで使えます。

Excelの大きな表もContinuumであれば閲覧や編集も容易。

Excelの大きな表もContinuumであれば閲覧や編集も容易。

便利とはいえ気になった点はありました。それは文字入力のし辛さや、タスク表示数の上限。そして画質の粗さと遅延です。

Continuumでは文字入力時にPCで利用しているときのように予測変換候補が表示されるのですが、IMEの仕様がPCのものとは全く異なるため、思うように変換出来ないことがあります。F7キーでカタカナに変換することも出来ないので、場合によっては1文字ずつカタカナに変換する羽目に。カタカナに関してはマウスを使って予測変換候補を拡張すると候補に出現しますが、キーボードのみでスマートに文字入力が出来ないという時点で難があるといわざるを得ません。

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使い勝手に難のある文字変換。

使い勝手に難のある文字変換。

タスク表示数の上限というのは、起動しているアプリが8つを超えるとタスクバーからアプリが1つ追いやられてしまうという問題。タスクバーからいなくなっただけで、強制終了されるわけではないとはいえ、先ほどまでタスクバーあったアプリが消えてしまっているのは少し不快感があります。

タスク一覧。

タスク一覧。

本体とContinuumのタスクは別々。

本体とContinuumのタスクは別々。

最後の画質の粗さや遅延はワイヤレス接続での宿命とも言える問題。僅かな遅延がマウス操作や文字入力において違和感を生じさせ、ストレスに繋がります。特に長文を入力していると、通常よりも疲れを感じるかもしれません。かといってワイヤレスでの遅延の短縮には限界もあるため、仕方のないことだとある程度は割り切って利用する必要がありそうです。

Continuumでのバッテリーライフ

Continuumを利用していると約4時間でバッテリー残量が厳しくなってきます。一時的に導入したバッテリー監視アプリによると、Continuum利用時は1時間あたり20~25%の消費速度でバッテリーを消耗しているとのこと。

バックグラウンドで曲を流しながら(音声出力先はディスプレイ)テキストエディタで文章を書きつつ、たまにTwitterを利用するといった使い方でしたが、思っていたよりも消耗が激しいと感じました。特にContinuum中はディスプレイが点灯したままになるので、これを消灯出来るようになるだけでもずいぶん違うのではないかと思います。今後のアップデートで改善されることに期待します。

積極的に活用してみたい機能

スマートフォンをPCのようにして使えるContinuum。ビジネスでの活躍を謳うVAIO Phone Bizにおいては必然とも言える機能です。まだ未熟な面もあってPCの置き換えとまではいきませんが、他には真似できないような大きな可能性を秘めています。今後より高機能なアプリの充実や、動作の安定性が向上することによって、Continuumの可能性はさらに広がることでしょう。
そのContinuumを現段階で搭載したVAIO Phone Bizは、将来性のあるスマートフォンであると言えます。この、先を見据えた設計が無駄とならないよう、Windows 10 Mobileの今後の発展を願うだけでなく、使う側もWindows 10 Mobileの在り方を積極的に提案をしていくべきだと思いました。


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